過払いとなって完済しているにもかかわらず、信用情報に事故情報が登録されているのは困りものです。
そこで事故情報の取り消しを要求する方法について採り上げてみます。
間違ったブラック情報は、そのままにしないで訂正を依頼しましょう。
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貸金業者に訂正させる
信用情報機関の登録情報の変更は、貸金業者の情報提供があって行われる場合がほとんどです。
したがって、過払い金の返還を受けたにもかかわらず、「延滞」を理由に、事故情報登録のままになっている場合は、過払い金を支払った貸金業者に対して、信用情報を変更するよう求めることができます。
2010年の4月までは、過払い金請求を行った場合、ブラックリスト（信用情報）に載っていました。
しかし、2010年5月19日に【サービス情報71「契約見直し」】という項目が廃止され、過払い金請求をしても、ブラックリスト（信用情報）に載ることは一切なくなりました。
また、貸金業者と和解書を交わすときに、和解条項に「信用情報機関に完済の情報を登録する」との文言を入れる方法もあるでしょう。
ただし、貸金業者が、個人の顧客からの訂正の申し入れや和解条項に従って、誠実に「完済」情報を信用情報機関に提供するかどうかは貸金業者の裁量によるため不明です。
確実に行うためには、弁護士・司法書士をあいだにたてて、訂正を求める必要があります。
信用情報機関に対する訂正申し立て（取り消し申し立て）
信用情報機関は、真実が記載されている限り、その情報を訂正しません。
しかし、誤った情報であれば、個人情報保護法に基づいて、直接、信用情報機関に対して訂正を請求することができます。
少なくとも過払い金の返還を受けた以上は、客観的にも債務が存在しなくなっていることは明らかなので「延滞」「債務整理」情報は、訂正させることは可能になります。
信用情報訂正申立の方法（ブラック取り消しの方法）
信用情報訂正申立は、株式会社日本信用情報機構に対して、申立書を送付することで行うことができます。
これは、個人でも可能な場合がありますので、試してみる価値はあります。
下記の「信用情報訂正申立書」を株式会社日本信用情報機構に送付してみましょう。
信用情報訂正申立書
〇〇年〇月〇日
株式会社日本信用情報機構 御中
信用情報訂正の要請書
〒231-××××
神奈川県横浜市中区過払20丁目123-456
電話・FAX 045-×××-××××
金田借男
（昭和〇年〇月〇日生）
訂正申立の趣意
1.個人情報保護法26条1項に基づき、私とABC株式会社との間の異動情報につき「延滞」登録から「完済」登録に訂正するよう求めます。
2.個人情報保護法26条2項に基づき、上記訂正を行った場合はその訂正を行ったこととその訂正の内容を、訂正を行わなかったときは訂正を行わなかったこととその理由を通知してください。
訂正申立の理由
1.過払い金の支払い
私は、貴機構の会員会社のABC株式会社より、2000年5月に20万円を借り入れ、2008年9月まで取引を継続してきました。
2008年10月、ABC株式会社より取引履歴の開示を受け、引直計算したところ、45万円の過払い金が発生していることが判明しました。
そこで、私は、ABC株式会社に対して過払い金の返還請求を行い、2008年12月1日、過払い金の利息をカットした43万円の支払を受けることで和解し、和解書も取り交わしました。
過払い金の返還を受けたわけですから、債務はすでに完済しており、延滞の事実も、債務整理の事実もなかったことになります。
ところが、貴機構の保有する信用情報において、私とABCとの取引について異動参考内容欄には「延滞」の情報が登録されております。
上記、「延滞」登録は、事実と異なる登録であり、個人情報保護法19条、26条により、直ちに訂正されるべきものと考えられます。
2.結果の通知
個人情報保護法26条2項に基づき、上記訂正を行った場合はその訂正を行ったこととその訂正の内容の連絡を、訂正を行わなかったときは訂正を行わなかったこととその理由を文書にて通知することを求めます。
なお、本書面到達後、一ヶ月を経て、何らの連絡もなかった場合、貴機構が、訂正を拒否したものとみなし、民事訴訟手続にて損害賠償の請求をさせていただきますので、念のため申し添えておきます。
添付書類、20××年12月1日付けABCとの和解書（写し）
この文書をもって、ブラックリストからの取り消しが可能になります。
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